里山は、生活環境の一部として利用され手入れされてきましたが、中山間地では人口の減少・高齢化により担い手が不足し、また都市近郊では生活様式の変化により里山の利用が少なくなっています。このため、里山の管理がなされず荒廃し、土砂災害や流木災害の危険性が高まっているところが増えています。
里山砂防事業は、土砂災害・流木災害の危険性が高まっている里山地域において、ハード・ソフトの両面から総合的な砂防事業を展開することで土砂災害の防止を図りつつ、地域が取り組んでいる地域防災力の向上や地域活性化等の諸施策を支援するものです。
里山砂防事業の計画では、自然環境、社会環境、土砂災害の特徴のみならず、地域の文化、伝統、習慣などを踏まえた事業とすることが重要です。そのため、計画策定に当たっては、当該里山地域に関連する関係機関や団体、地権者、地域住民と十分な調整を行い、その地域の特性、ニーズを考慮した効果的な整備メニューを検討する必要があります。また、里山砂防事業の実施に当たっては、他の関連事業や地域住民、NPO等と連携・協働していくことが重要です。
当機構は、「都市山麓グリーンベルト整備事業」に関する調査研究を通して培った経験と知識を活かしながら、里山砂防事業計画の立案や推進体制の構築をお手伝いします。