これらの施設は、現行の技術基準には整合していないものも存在しますが、現役の施設として、その機能を果たしてきました。
当機構は、施設の点検手法、健全度の評価手法、対策優先度順位と対策工法、経過観察手法を検討し、ライフサイクルコストを考慮した対策の年次計画を策定する長寿命化計画業務に取り組んでまいります。
また、国直轄の砂防工事や地すべり工事について、対策の完了と都道府県への移管等を見据えた事業終了予定報告の作成補助等を通じて、工事の終了に関する手続き等をお手伝い致します。
国土交通省砂防部保全課は、保全対象を守る観点から、施設の健全度等を把握し、長期にわたりその機能及び性能を維持・確保することを目的として、維持、修繕、改築、更新の対策を的確に実施するため、平成26年に「砂防関係施設の長寿命化計画策定のガイドライン(案)」や「砂防関係施設点検要領(案)」を策定しました。令和2年3月には、ライフサイクルコストを考慮した予防保全型維持管理の考え方や積極的なUAV点検の導入など近年の知見を踏まえ、ガイドライン(案)や点検要領(案)の改訂も行われています。
当機構は、施設の特性と施設点検の現状を踏まえ、目視により健全度を把握、評価ができるよう、施設の点検項目と点検に伴う健全度レベルを評価する点検手法を点検要領やマニュアルとして提案しています。対策の優先順位は砂防計画上の重要性や施設と保全対象との関係、流域の特性、ライフサイクルコスト等を踏まえ検討し、対策に伴う概算工事費を算出し、発注者の予算と実績を踏まえ年次計画を策定します。
砂防事業の実施箇所の中には、流域等での工事が終了後、流域等の単位にて管理の段階に移行していくこととなります。 当機構は、流域の特性や同流域における長年の砂防工事の実態を調査したうえで、砂防工事終了後の流域等の管理方針の策定を支援します。また、直轄砂防事業の終了予定報告書の作成など、直轄で実施した砂防設備の都道府県への引継等がスムーズになされるようお手伝いします。 |
水無川の一部で直轄管理を開始(令和2年6月) |
地すべり対策事業実施箇所の中には、工事着手後、長い年月を経て、管理の段階に入っていく箇所が数多く見受けられます。 当機構は、実態を調査したうえで、地すべり工事完了後の管理方針の策定を支援します。また、直轄で実施した地すべり防止施設の都道府県への引継がスムーズになされるようお手伝いします。 |
集水孔口がスライムにより閉塞 |