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衛星画像解析技術の土砂災害防止法に基づく基礎調査への活用

衛星画像解析技術の土砂災害防止法に基づく基礎調査への活用

 

 令和3年1月に、土砂災害防止法に基づく基礎調査実施要領(案)が公表され、この中で、土砂災害が発生するおそれのある箇所を抽出するため、おおむね5年ごとに行う基礎調査において、土地利用状況確認を行う考えが示されました。

 SFF(一般財団法人砂防フロンティア整備推進機構)では、これまで砂防指定地の効率的な管理手法を開発することを目的として、衛星画像を用いた土地改変区域の抽出と土地改変内容の分類(AI手法を適用)について研究を行っており、これらの豊富な知見に基づくAI手法を応用し、基礎調査において新たな土地利用状況の変化による土砂災害が発生するおそれのある箇所を広域的に把握する手法を開発しました。

衛星画像解析技術の土砂災害防止法に基づく基礎調査への活用手法について

・土地改変抽出手法

 伐採、開発等が行われた土地は、森林から裸地に改変されるなど植生に大きな変化が生じます。本手法では、植生の変化(画像上では色合いが変化すること)に着目し、時期の異なる2つの衛星画像の植生の変化を比較することで土地改変区域を抽出することができます。

 

・土地改変分類手法

 時期の異なる2つの衛星画像を用いてAI手法を適用させることで、土地改変抽出手法で抽出した改変箇所に対して、自動で土地改変分類を行える手法です。

分類項目は、「森林」「裸地」「構造物」に分けることができます。また、それぞれの状況を地図表現するほか、改変区域の面積の推計も行うことができます。

 

 当機構では、今後の基礎調査の効率性、精度向上のために、都道府県の砂防担当者様対し、衛星画像を使った土地改変抽出・分類手法の導入を通して業務をサポートさせて頂きたいと考えております。

 

 

 衛星画像を使った土地改変抽出・分類手法を用いて土砂災害警戒区域内の土地利用状況の変化による土砂災害が発生するおそれのある箇所を抽出した事例