• HOME
  •  >
  • 衛星画像による効率的な砂防指定地等の監視

衛星画像による効率的な砂防指定地等の監視

 近年、砂防指定地内の違法行為が原因で土砂災害が発生するなど社会的に問題となっております。

 一方で、「砂防指定地の管理における課題と取組事例(砂防および地すべり防止講義集)」によると、違法開発を早期に発見し、早期に対応できれば解決しやすくなるとの報告がなされています。

 SFF(一般財団法人砂防フロンティア整備推進機構)では、衛星画像を用いてAI手法などにより土地改変等を抽出、土地改変分類を自動的に行い土地の変状を広域的に把握する手法を開発しました。

衛星画像を使った土地改変抽出・分類プログラムについて

・土地改変抽出プログラム

 伐採、開発等が行われた土地は、森林から裸地に改変されるなど植生に大きな変化が生じます。本プログラムでは、植生の変化(画像上では色合いが変化すること)に着目し、時期の異なる2つの衛星画像の植生の変化を比較することで土地改変域を抽出することができます。

 

・土地改変分類プログラム 

 時期の異なる2つの衛星画像を用いてAI手法を適用させることで、土地改変抽出プログラムで抽出した改変箇所に対して、自動で土地改変分類を行えるプログラムです。

分類項目は、「森林」「裸地」「構造物」に分けることができます。また、それぞれの状況を地図表現するほか、改変箇所の面積の推計も行うことができます。

 

 当機構では、砂防指定地内の違法行為を早期に発見し是正措置を講じるために、砂防指定地の管理者様対し、衛星画像を使った土地改変抽出・分類プログラムの導入を通して業務をサポートさせて頂きたいと考えております。 

土地改変抽出結果(左上:違法行為前の衛星画像、左下:矢印の違法行為後の衛星画像(土砂採取)、右: 土地改変抽出結果画像(改変箇所は赤色で示されます))

 

土地改変分類結果(左:土地改変後の衛星画像(土砂移動、太陽光パネル)、右: 土地改変分類結果画像(森林から裸地に改変された箇所は赤色、森林から構造物に改変された箇所は黄色で示されます))