ネパールは、世界最高峰のエベレスト(8,848m)を含むヒマラヤ山脈の南に位置し、豊かな自然と友好的な国民性で良く知られており、世界中から観光客が毎年多数訪れている。 しかしながら、急峻な地形に加えて、脆い地質、雨期に集中する豪雨などにより洪水、土石流、地すべり、がけ崩れなどの様々なタイプの自然災害が頻発しており、尊い生命や財産が失われると共に、水資源開発、物流、開発プロジェクトにも多大な影響を及ぼしている。 このように恒常的な自然災害がネパールの社会経済発展を阻害している状況に鑑み、ネパールにおける治水砂防技術の開発を支援すると共に、日・ネ両国間の治水砂防技術に関する情報交換を促進し、不特定多数の市民・団体等を対象に、防災知識の啓発・普及活動を行い、治水砂防技術水準の高揚、次世代人材の育成、社会教育、健全なまちづくり、地域の安全等の公益の増進に寄与し、もってネパールの発展と日・ネ両国間の友好に資することを目的として、「ネパール治水砂防技術交流会」が1993年7月NGOとして設立され、その後2000年11月に特定非営利活動法人(NPO)として認証された。 会員数は2014年現在、156名となっており、現役・OBを含む国土交通省、各府県、大学教官、民間(コンサル、ゼネコン)の関係者などバラエティに富んだ会員で組織されている。